<脳卒中片麻痺における障害年金について>

障害年金には有期認定と永久認定があります。永久認定には更新がありません。有期認定には3~4年に一度診断書の再提出が求められます。

有期認定は、病名や病歴・病状等を元に1〜5年の範囲で決定します。一定期間ごとに障害状態確認届を日本年金機構に提出し更新(再認定)が行われます。

障害年金の再提出が必要でない場合は、次回の提出年月の変わりに****がついてきます。



一般的に精神疾患は1~2年(最近は1年もよく見かけます)、肢体疾患はそれよりも長めの期間になることが多いようです。また、その後障害の程度に変更がありそうかどうかで認定期間は変わります。

通常有期認定(更新あり)がほとんどですが、有期認定の更新手続きは更新月の約3ヶ月前に、日本年金機構から障害状態確認届(更新用の診断書)が送られてきます。

障害年金の更新は書面上のみで審査されるので、診断書の内容によっては病状に変わりがなかったり、悪化しているにもかかわらず障害年金の更新時、減額になったり支給停止になったりすることも多くあるのです。

軽く考えて支給停止になると、そのあとの審査請求はかなり困難となります。審査請求自体認められることがかなり少ないですから。

ちなみに、提出期限に遅れると、障害年金が一時差し止めになりますが、慌てないように!

その後、認定されれば差し止めになったところから、年金の支給は再開しますのでとにかくあせらないことです。

自分の病状を正確に捉えて、キチンと伝え、医師に理解してもらう。更新(再認定)のとき、これが一番大事になります。

これまでは誕生日の1ケ月前に現況届が送られてきましたが、2019年7月に法改正があり今まで提出期限1カ月以内 → 提出期限3カ月以内になりました。

昔は1ケ月以内に現況届を出さねばならなかったので、書いてくれる医者を探すのが大変でした。病院を退院すると医者を新たに探さねばなりませんから。病院は通院や入院患者優先で、退院してしまえばなかなか診断書を書きたがりません。

片麻痺における障害年金認定の基準となるものは、いったい何なのか。同じような状態でも2級であったり3級だったりどっちとも言えるような人もいる。

麻痺の状態を調べるための体の部位の計測というものがある。たとえば関節の可動域とか握力計測や足首がどれぐらい動くとか、足関節の状態とか、POやOTと呼ばれる専門の人たちが計測する。しかし、この計測もだいたいこんな感じというぐらいだ。各部位の角度を測るにしてもぶんどうぎにを適当にあてるだけで、割と大雑把である。自動車工場の検査とは大違いだ。

麻痺側と健側の太腿の測定というのがある。麻痺側が小さく健側が大きいのが普通だ。しかし、測り方次では左右どちらも同じということもある。太腿は柔らかいのでメジャーを強く巻くのと軽く巻くのでは数値が違ってくる。麻痺側が小さく良い方が大きいのが普通だから、左右の太ももが同じか数値の差が少ないと麻痺が軽いということになる。しかし、たとえ麻痺足の太ももの筋肉が落ちていなくても知覚神経が正常でなければ歩行に支障がある。なので、脳卒中の専門医であればこの点を考慮し麻痺側を小さく訂正して書いてくれる。

 
<障害年金再提出で困った時の対処方>

障害年金の再提出にはほんとに頭が痛かった。
入院中や何かで継続して通院中だと、障害年金の診断書を書いてくれと頼みやすい。
しかし、3年~5年と経つうちに病院とも縁が切れてしまう。
一度病院と縁が切れると、なかなか診断書を書こうとしない。
脳卒中の障害年金の診断書って、測定しないといけないのでPTかOTでないと書けません。
昔は整形外科医でも自分で計測のできる医者がいたのですが、最近の医者は自分で計測できるひとは滅多にいなようです。
ROM(関節の可動域)とか。足首の測定など。いろいろと体の部位を細かく測定しなければなりません。実に面倒なんですよ。
患者は簡単に診断書を書いてくれといいますが、書く方の医者は日々の診察で忙殺されていますから、自分の患者でもない者の診断書など書きたくないわけです。それに、後から年金機構から問い合わせがあったりしますから、ほんとに面倒くさいんですよ。おまけに診断書1通書で100円でした。これは国立病院の場合です。民間だと2万円ぐらいでした。
3回目の診断書の提出がきたとき、書いてくれそうな医者に心当たりがなくて。提出日は近づくし、あせりました。

しかたがないので、近くの整形外科を訪ねて診断書を書いてくれと頼みました。すると診断書のコピーがあるかと聞かれたのでありますと答えました。すると2万円だけどいいかと言います。
それはちょっと高いから、もうちょっと勉強できないかと言うと。じゃあ、1万5千円でどうだと言うので、頷きました。

医者は僕の体をジロジロ見て、変わってないな。そういうと診断書のコピーを受付の事務員に渡して、この通りに書けと言いました。女事務員は一字一句間違いなく診断書に記入して、最後に病院名の入った判子を押して診断書を作ってくれました。これは実際に医師が本人を確認しているので別に問題はありません。診断書は医者ならば誰でもいいわけで、極端な話、歯医者でもいいわけです。

病院としても最近は経営も苦しいわけで、金になるなら書いてくれるかもしれません。あまり流行らない町医者の所で書いてもらうというのも一考かもしれません。 
障害者は社会に甘えているという指摘もあります。そういう面もあると思います。でも社会復帰しようと懸命に努力している人も大勢います。ですが、脳疾患関係だと気の遠くなるような時間と忍耐が必要です。でも、泣き言を言ってもしかたありません。AIの発達で今後は世の中どう変化するのかわかりません。名の通った大企業ですら淘汰される社会状況です。今できることをしっかりやるしかありません。
<h4>障害年金は大切</h4>
障害年金が暮らしを支えている者にとっては、次回の診断書提出で、どういう通知がくるのか気が気ではありません。それまで2級だった判定が3級に下げられることは十分にありえます。実際そういう体験をした人をしっています。3級になると障害基礎年金がないので、障害厚生年金だけになります。
障害の等級判定にはグレーゾーンが多く、2級ともいえるし、3級とも言える症状が多々あります。2.5級というぐらいの場合ですね。ある医者は3級と判断するかもしれません。違う医師は2 級と判断するかもしれないのです。判断する医師は厳密に判断しますが、判定医の気分次第とも言えます。年金機構では厳密な判断をしているので公平だといいますが、判断のシステムなどは公開していません。関係者以外誰にもわからないようになっています。

たとえ、専門の社会保険労務士ですら正確なことはわかりません。扱った事例の中から傾向と対策を読み解いていくしかありません。障害年金のシステムは複雑で実に難解です。社会保険事務所の担当者ですらよくわからないというのが実際です。年金の相談員に至ってはITに詳しい派遣の人が配置されています。65歳になって障害基礎年金か老齢年金の選択を迫られた時に、派遣の人が対応してきたので、対応を間違えればエライことになっていました。


障害年金の再審査で、失敗しないためには当事者も面倒がらずに情報収集が必要ですが。面倒な手続きを代行してくれる社会保険労務士の存在があります。ただし、彼らに頼むには費用がかかります。無職の障害者では費用は払えません。ただ、成功報酬制と言って、障害年金が受給できるように場合に費用を払います。通らなければ手数料はかかりません。年金の支払いが決まると、初回金と言って、1年6ヶ月分がまとめて支払われるので、この中から支払うという契約がほとんどでしょう。
<h2>障害年金には永久認定と有期認定がある</h2>
社会保険労務士も障害年金を専門に扱うところが増えてきました。検索すれば山ほど出てきます。どこが良いかは一概にいえません。社会保険労務士に頼むにしろ自分でやるにしろ制度の大まかなことだけでも知っておく必要があります。永久認定になることは滅多にありません。だいたい有期認定がほとんどですから、障害の状態を確認するために診断書の再提出が求められます。これは人により違いがあります。僕の場合は3年に1回でした。それが5回続きました。それ以降はこなくなりました。この再提出というのが実に厄介なのです。病院と縁がある間は良いのですが、一度退院してしまうと、医者も忙しいので、面倒がってなかなか書いてくれません。診断書を書くのは、面倒くさいので、医者の気持ちも理解できます。 
<障害年金の診断書の書き方で注意したい点>
障害年金の提出時に気を付けたいのが、医師の意見書の部分です。麻痺の状態を調べる計測の数値よりも医者の意見でだいたい決まるようです。細かい数値のチェックはしていないと思います。毎日全国から多数の診断書と現況届が送られてくるので、判定医も細部まで書類を見る時間がないと言われています。1枚にかける時間は5分程度だと言われています。

医者の意見書欄にどう書かれるかでほぼ等級は決まります。何人もの人がそういいます。

ここの部分に労働能力有と書かれると、2級の障害が3級になったりします。その他の項目も大事ですが、特にこの点は注意が必要です。 

障害年金の不正受給について、