上肢(肩、肘、手首)、下肢(股関節、 膝、足首)の三大関節に可動域制限が生じてし まったケース。 骨折などにより上肢あるいは下肢の関節が、 事故前のように動かなくなってしまう後遺症 が残ってしまう場合があります。 この場合、関節の機能障害として、後遺障害 等級の認定がなされます。 自賠責の後遺障害等級認定では、上肢あるい は下肢の三大関節中の一つの関節について、 次のように後遺障害等級が認定されます。 【8級】 関節の用を廃してしまった場合 (関節の用を廃したと言えるためには、次 の要件が必要です。) @関節が強直したもの。 A完全弛緩性麻痺またはこれに近い状態に なったもの。 B人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節 のうち、その可動域が健側の可動域角度の 2分の1に制限されているもの。 【10級】 悪い方(患側)が、良い方(健側)の可動 域角度に対して、2分の1以下に制限され ている場合。 【12級】 悪い方(患側)が、良い方(健側)の可動 域角度に対して、4分の3以下に制限され ている場合。 ちなみに、可動域角度は、後遺障害診断書 のうち「他動」部分で判定します。「他動」 箇所が「右」「左」両方きちんと記載して あるか、確認してください。 後遺障害等級認定が終わったら、保険会社 との交渉が始まりますが、それぞれの後遺 症慰謝料額について、裁判基準は次のとおりです。 8級 830万円 10級 550万円 12級 290万円 保険会社は、通常上記金額よりも低額の金 額を提示してきますので、注意が必要です。 この他、後遺障害部分では、後遺症逸失利 益がありますが、このうち、注意を要する のは、「労働能力喪失期間」です。 関節機能障害の場合には、一生涯改善しな いものが多いのですが、保険会社は将来改 善するものとして、10年程度の労働能力 喪失期間として計算することが多いです。 しかし、被害者側としては、断固生涯にわ たる労働能力喪失期間を主張しましょう。 保険会社の言いなりに示談をしないようにしてください。 戻る |